酒がつまらなくなってきた
このところ酒を飲むのが面白くない。あまり愉快でなくなってきた。
以前は酒はとても面白かった。毎日飲んでいた。トゲトゲした世界の輪郭を少しだけやわらかにしてくれた。ひとりで飲むことが多かったけど、音楽を聴いていてもYouTubeを見ていても良い気分だった。永久にこの夜にとどまりたい、この小規模な幸せに閉じ込められたいとしばしば願った。
酒そのものは今も好きだ。単純に美味しいから好きだ。特にひとくちめのビールは堪らない。脳をびりびりと突き刺し、溶かす。それでも、いくらか飲むと飽きてくる。そして飲みながらやりたいことがなにもない。30分ほど経つと「寝ようかな」となってしまい、実際歯を磨いて布団に入る。
早く寝てどうするのかというと、やはり早く起きる。早く起きるとたくさん行動ができる。わたしは行動したい。本を読んだりコーヒーを飲んだり散歩したりする。そういったことはしらふじゃないとできない。
最初はたしなむ程度だったのがだんだん酒量が増えて、ついに酒なしでは生きていけなくなったという人の話はよく聞くが、酒に飽きた人の話はあまり聞かない。実はそこそこいるのだろうか?
健康的だし節約にもなるので、できればこのままで残りの生を送っていきたい。ただ酒は減ったものの、今度は別の経口摂取するデイリーな癒しを求めるようになってしまった。最近は棒アイスを冷凍庫に常備している。